初心者カップルのためのソフトSM講座 縛られて結ばれて「単なる暴力はNG!『痛み』の上手な与え方」
ノーマルな性癖の持ち主にとって「痛み」を与えられることは、「嬉しいか、嬉しくないか」「楽しいか、楽しくないか」「気持ちいいか、気持ちよくないか」でいえば、断然に「嬉しくない」「楽しくない」「気持ちよくない」ことです。
が、Mの性癖を持つ人間にとって、SMプレイの最中に与えられる痛みは、必ずしも嫌なものとは限りません。むしろ、快感だったり、快感を倍増させる要素となり得ます。
では、Mの人にとって「痛み」とはどういうものなのでしょうか。難しいのは、「痛み」が「快感」になるといっても、どのように「快感」を感じるかは、人それぞれだということです。「痛み」そのものに、エクスタシーを感じる人もいれば、「痛み」を与えられているという背徳感に興奮する人もいる。
「痛み」自体は好きではなくても――むしろ好きでないからこそ、我慢したその後に感じる解放感や、与えてもらえるであろうご褒美を思って、耐えることが好きだという人だっているのです。
ゆえに、MをリードするSの立場の人は、SMプレイをする場合、「相手が何を求めているか」を伺い知る能力が必要とされます。そのような能力なしでSMをしようとすると、それは相手にとってSMプレイではなく、虐待や単なる暴力になってしまうからです。
もちろん、する側にもされる側にも、斬った張ったのバイオレンスなSMを愛好する人も存在しますが、そこを指針とすることは、困難な道に自分から飛び込むこと、そして、SMに人生を捧げることになります。
まずは、そこまで踏み込むことは考えず、パートナーとともに、退屈な日常をエスケープする刺激を味わうためだったり、男女の関係性をよりよくしようとする目的として嗜んでみよう、というスタンスであっても、SMをする上では、「痛み」と、どう付き合っていくかを考えることが必要なのです。
勿論、SMプレイをする際、Mへの責めを羞恥や快感責めに特化させ、いっそ「痛み」をSMから排除するという手もあります。しかし、それはあまりオススメできません。というのも、「痛み」はやり方によって強烈な快感を生み出すことができるからです。
だからこそ、怪我や後遺症を残すことなく、程よい痛みをパートナーに与えるということが大切――というわけで、今回はオススメのスパンキンググッズをご紹介いたします。
バラムチ
バラムチのいいところは、打つと音が派手に鳴るところです。柔らかでしなやかな皮を使っているものを選べば、実際に打たれてもそれほど痛みはありませんが、それでいて、音はきちんと鳴るのですから、精神的な刺激は強いです。
「痛み」に極端に弱いパートナーに使う場合、連打で打ち続けるのではなく、床を打ち鳴らすなどして驚かせながら、肉体に触れる時は打つのではなく、さわさわっと身体の輪郭に触れるようにして刺激して、「スリルを味合わせる」ことを目的として使うこともできます。
また、どのグッズにも共通して言えることですが、顔や横腹などの痛みに弱い部分は打たず、まずはお尻、そして次に背中、と痛みに耐えやすいパーツから使っていくことがマストです。
本体サイズ | 全長40cm、重量90g |
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素材・成分 | 合皮、合金 |
ラケット
スパンキングラケットは、バラムチよりも一段強い痛みを与えることのできるグッズです。
ただし、持ち手から先端までの距離が短いので、打たれる側からすると、やや距離が近い分だけの心理的な安心感を得ることができます。が、ムチよりも扱いやすいからこそ、ついつい力が入ってしまいがちなので注意が必要です。初心者の場合はいきなり打ち下ろすのではなく、軽くピシャピシャと叩くくらいでも、十分に「叩かれてる!」という精神的ショックを与えることができるので、最初は物足りないくらいにソフトから初めてください。
また、いきなりラケットを使うのではなく、手のひらでスパンキングの後、相手がもっとして欲しそう、もっと強い刺激を求めていそうな様子があれば、エスカレートさせる形で使用することをオススメします。
本体サイズ | 全長32cm、重量75g |
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素材・成分 | 合皮、合金 |
乗馬ムチ
見た目からして恐怖心を煽る乗馬ムチ。長さがあるために、思い切り振りかぶって打つと、かなりの痛みを与えることができるので、使い方には注意が必要です。互いにSMプレイに慣れ、パートナーがある程度の痛みを受け入れてくれるようになってから挑戦してください。腹や太ももなど皮膚の変わらかいところに当てると、ミミズバレのような跡ができてしまう可能性が高いので注意が必要です。
※販売終了
こうしたグッズを使って「痛み」を与える場合、最初は「痛み」だけではなく「快感」を同時に与えると、ぐっと受け入れやすくなります。
具体的には、ローターでクリトリスを刺激しながらだったり、バイブを挿入しながら、同時にわずかな痛みを与えていく、というふうにです。
そもそも、あまり開発されていない女性、エクスタシーを得ることができない女性が「なかなかイケない」理由のひとつには、「快感」を受け入れることを怖いと感じていることがあります。「怖くない」ということを優しく伝えてリラックスさせていくのが基本的なやり方ですが、劇薬的な方法としては「痛み」を与えて「快感」に逃げやすくするという方法もあります。
そうでなくとも「痛み」は「快感」に至極近いところにあり、「快感」を増幅させるスパイスにもなる――勇気を出して、新しい扉を開いて「もっとキモチイイ」をパートナーに知らしめてあげてください。