バイブコレクター桃子の大人のおもちゃレポ 「ウナギ昇り」
名は体を表す、といいます。つけられた名前が、そのものの実体を表しているという意味ですが、これはアダルトグッズの世界にもいえることかもしれません。
昨今の、オシャレなバイブには同じくスタイリッシュな商品名がついています。数年前まで「ポコチン君(販売終了商品)」みたいな名前のバイブが多かったけど、すっかりマイナーな存在になりました。女子ウケしないからというのがその理由でしょうが、いま思えばポコチン君はポコチン君でなんだか愛着も感じますね。
ほかにはパロディ系も多かったと記憶しています「白い巨根」(名作『白い巨塔』のパロディ?)とか「アナル事務総長(販売終了商品)」(当時、コフィー・アナンさんという方が国連の事務総長を務めていらっしゃいました)とか。失礼はなはだしいのですが、なんかこう、勢いみたいなものがありましたねぇ。
「ウナギ昇り」を試します
女性に琴線に触れるおしゃれなバイブにはおしゃれなネーミング、というのが昨今のセオリーです……が。
いまどきっぽい外見ですよ、これ。 サイズもほどよく、ピンクもはんなりと嫌味がなく、女性ウケ確実です。フェアリーなんちゃらとか、スウィートなんちゃらとか、そんなような名前がついてそうな雰囲気。 な、の、に、ウナギ昇りとは古めかしいというか、あえてのダサさというか……ミスマッチ感がすごいです。
写真ではよくわからないかもしれませんが、うっすらと木目のような加工が施された紙製のパッケージです。 あー、そういうの私、知ってる! 江戸時代からの伝統的アダルトグッズである“肥後ずいき”を買ったとき、そういう箱に入ってきた~。
木目調でちょっと高級感を出そうとはしているけど、パッケージは比較的簡素です。私はそこに好感を覚えました。 昨今はパッケージにもかなりのコストをかけ、化粧箱のようなゴージャス感のあるものが多いのです。でも開けるまでに手間がかかることも多く、若干辟易ぎみ……。
しまっておくにも、かさばりますしね。特に海外製のものだとポーチが付属しているので、そちらに収納して保管したほうがいろいろ便利です。そうすると、パッケージは不要になるし、じゃあこんなにゴージャスなパッケージでなくても……。いやいや、パッケージもそのグッズの世界観を表現するのに大事な要素だというのはわかっているんですが、思わずそう感じてしまったりもするのです。
きごしちろう、って高名な建築家のお名前では……? それとバイブレーターの名前がどう関係するのか、調べたけどよくわかりませんでした。
ここからは、肝心のバイブのお話です。サイズとしては“小ぶり”といっていい部類です。色合いのやさしさもあって、バイブビギナー女子でも手に取りやすいでしょう。
すべすべ感のあるシリコン素材といい、カナダの「Swan」シリーズの流れを汲むフォルムといい、どこからどう見てもイマドキのバイブで、まったく「ウナギ昇り」感がありません(笑)。
ほかのアイテムも「振動する魚」「悪戯な弾丸」とか、なかなか斬新なネーミングですね! 見るかぎり、同じベビーピンクのシリコン素材を使っていて、グロテスクな卑猥さもなく、やはりイマドキ感があるので、やっぱり商品名とはミスマッチ。でも一方で「コックリングバイブレーター」(商品名というより、ジャンル名そのまま)、アナルバイブの「ジャックハンマー」(これは見ためから連想したもの?)とか。ネーミングの一貫性のなさに、謎はますます深まります(笑)。
ラインナップを見るかぎり、この「ウナギ昇り」が唯一の挿入型。だからこそ私もこれを選んだわけですが、見れば見るほど意外なまでのクセのなさに少々拍子抜け感もあります。
何にしろ使い勝手はよさそうです。名前のインパクトに振り回されず、まずは使ってみましょう!
「ウナギ昇り」を試しました
使いはじめる前に、もうひとつ紹介しておきたいイマドキ機能があります。 それは、温感機能。バイブがあったか~くなるのです。
点灯後しばらく放置しておくと、手で触れてほんのりあたたかく感じる程度にまで温度がアップします。 でも、この「ウナギ昇り」にかぎらず温感バイブを使うときには必ず注意してほしいのですが、手で触れた感覚よりも中に挿れたときはずっとずっとアツく感じるということ。 挿入後の話を先にしちゃいますが、今回も挿入時から「うわ~、アツい!」と感じました。
実際に挿れてみると、人肌より2~3段階高い温度だと感じますね。でも、アツめのお風呂に入ったとき最初は「無理無理無理……」と思うけど、じきにそのアツさが心地よく感じるのと同じで、必ず慣れます。 そして、そのあったかさが気持ちよくなります!
温感バイブを使ったのはひさしぶりだったのもあり、「あれ、こんなによかったっけ~?」と思いました。
冬は総じて、バイブが冷たいんですよ。挿入後、バイブに自分の体温がうつるまで、挿入後も違和感は強く残ります。でも、最初からあったかいバイブだと、もう最初から気持ちいい!
すぐに気持ちよくなる、というのは、挿入がスムーズだからというのもあるでしょう。
このなだらかな曲線、私にとっては「最も挿入しやすいフォルム」ですが、多くの女性にとっても同様だと思います。 最大直径3.2cmなので巨根感もなく、奥に進みづらいという違和感もなく、ゆえに意識が「あったかい」という一点に集中できるのです。で、気づけば全体がすっぽり膣内に収まっているという塩梅。
私としてはこれだけでもうウットリと官能に浸れるのですが、バイブは振動させないことには始まりません。先ほどの写真にもあった電源ボタンをONにしたところ……クリバイブの振動が物足りない!?
このバイブレータはモーターがサオ部分の1カ所にだけ搭載されています。クリバイブにはサオから振動が伝わることによって、一緒に振動しているのです。
こうした仕組みになっているバイブは多く、クリバイブの振動も十分すぎるほどというケースも多いのですが、形状やモーターの種類によって感じ方は変わってきそうです。 この「ウナギ昇り」については、ちょっと物足りないかな~。振動強度を上げるとクリバイブの振動も強くはなるのですが、そうするとヴィーーーーッという振動音が大きくなり、集中力がややそがれる感じです。
それでもあったかいバイブで膣内を刺激するのは、その物足りなさを上回る快感があるのです。ぬくもりを感じているうちに、愛液が染み出てくるのが自分でもわかります。 微弱な振動に後押しされてじわじわと身体の奥のほうにまで、そのあたたかさが届けられるような感覚。快感と癒やしの両方を一度に体感できるのは、温感バイブの醍醐味といえるのではないでしょうか。
人にもよりますが、「ウナギ昇り」でイクのはむずかしいかもしれません。 でも、もしカップルで使うならバイブでイクことにはこだわらず、途中で男性にバトンタッチして! ぬくもりであたためられ、さらに熱を帯びた女性の膣内は、男性にも快感と癒やしの両方をもたらすはずです。バイブを締め付けてきた膣内はペニスもぎゅぎゅっと締め付けるため、ふたりの密着度は最高潮になるはず。
これまで体験したことのない一体感を味わうための前戯、「ウナギ昇り」はそのための最高のツールだと思います。上手に採り入れてみてください。
レビュー商品
※販売終了
レビュー項目 | 点数 |
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コスパ コストパフォーマンスです。 |
4.0 |
形状・素材 女性に優しい形状か、身体に安全な素材かを評価します。 |
4.0 |
動き 快感を上昇させる動きかを評価します。 |
4.0 |
使いやすさ お手入れのしやすさを含めた評価です。 |
4.0 |
静音性 振動の強さをMAXにした時の大きさです。 |
3.0 |