三尾やよいのディルド一本勝負 オモチャ界の究極のミニマリスト ディルド
はじめまして、自称アダルトジャーナリストでディルド愛好家の三尾(みお)やよいです。OLしながらオナニーしてたらエロコラムを書く人生を歩んでいました!
私が初めて生でディルドを見たのは、遅ればせながら大学時代。あるビンゴ大会で、友人が巨根ディルドを引き当てた。 「わあ! エロの権化だ〜」 筋張って勃起したちんこの、ド派手なビジュアル。 インテリアとして飾っておけない、圧倒的な存在感。 友人に「これ使うの?」と尋ねると、「使うわけないじゃん!」と笑われた。あの場で、確かにディルドは「ジョークグッズ」だった。
アダルトグッズにもデザイン性が求められ、「性家電」化する時代。部屋に置きにくく、振動するわけでもない”ただのシリコン製のちんこ”を、手にする意味はあるのか? 数々のアダルトグッズとメイクラブをした私が辿り着いた答えはディルドが抜群。
友人のディルドビンゴ事件からはや数年、私はすっかりディルドを愛しディルドに愛される女となった。ディルドが与えてくれる快感は、決してジョークなんかじゃない。まんこが泣いて喜ぶ「ディルド」の魅力を追っていく。
ディルドって何ですか?
ある日、40代女性に言われた一言だ。ディルドと共にイキていた自分は、「マジで知らないの!?」「カマトトぶってるの?」と心の中で驚いた。しかし、かくいう自分もディルドをよく知らなかった時代は、濁点が多くて猛々しい字面から「んー、ドリルかな?」「三角木馬みたいな拷問器具?」というイメージをぼんやり持っていたことを思い出した。
ディルドのことをドリルだと思っているそこのあなた。ディルドは端的に言うと「シリコン製のちんこ」だ。
ディルドはラテン語で「楽しませるもの」。日本名は「張方(はりかた、はりがた)」と呼ばれ、江戸時代には男子禁制の大奥などで、べっ甲や水牛の角で作られたディルドで性欲が満たされていたとか、いないとか。
今、女性がリアルに使っていると思われる4大アダルトグッズは「電マ、ローター、バイブレーター、ディルド」だ。
エロの象徴となってしまった「電マ」
「でんま」と聞いただけでエロが思い浮かんでしまう、電気マッサージ器・電マ。誕生した当初はれっきとした医療器具だったのに、セックスライフのシンボルとなってしまった。
電マの使用感はどうかというと、大きいヘッドと強力な振動でクリトリスが嬉しい悲鳴をあげる。とにかく気持ちがいい。クリトリスへ刺激を与えるのは簡単なことで、小刻みに動くものなら何だっていい。
身近なものだと指、電動歯ブラシの柄、スマホのバイブアプリ、シャワーなど様々あるだろう、わざわざ電マにお金を出すほどじゃない、と思うことなかれ。電マの「でかさ」と「強さ」に勝るものはなかなか無い。電マの強い振動から逃げられないクリトリスは、必ずや外イキに導かれる。
こんな強い刺激を続けてたら、感覚がバカになって不感症にならない? と心配する人がたまにいるけれど、性器は刺激すればするほど敏感になるものだと思っている。知人にも、何も感じなかった乳首を地道に開発したら服が擦れるだけで感じてしまうようになり、フツーにシャツを着れなくなってしまった男性がいた。開発しすぎるのも考えものである。
官能小説御用達「ローター」
官能小説といえばローター。ローターといえば官能小説。 大きなアーモンドチョコのような形で、コードがついているローター。電マと同じく、クリトリスや乳首を刺激するのが主な使用方法だが、でかくて重くてかさばる電マと異なって、小柄でポータブルなのがイイところ。
医療→エロへの大確変「バイブレーター」
膣に挿入して、振動や回転などで膣内に快感を与えるバイブレーター。 19世紀ロンドンにて、ヒステリーに悩む多くの女性を電動バイブによるマッサージ療法で救った、という誕生秘話が有名な電動器具。
バイブは主に、挿入を主に楽しむグッズ。回転や振動機能などが付いていて、生身の人間とのセックスでは得られない未知の快感を得ることができる。しかも、クリトリスを刺激するパーツ(クリバイブ)が付いているものだと、挿入しながらクリトリスも勝手に刺激してくれるため、ただ挿入してスイッチを入れるだけで、外も中も気持ちよくなれる、テクノロジーの進化の産物だ。
シリコン製ちんこ「ディルド」
さて、そんな人間の叡智を活かした電動オモチャに紛れたシリコン製ちんこ、ディルド。 手を出すのをためらっていたり、「バイブがあるからディルドはいいや」と思っている人はいないだろうか。アダルトグッズに惚れて早マン年の自分は「無人島に持っていきたいオモチャは?」と聞かれたら、即答で「ディルド」と答える。
ディルドはシリコン製なので、電動器具と異なり丸洗いができて衛生的。お風呂でも使える。吸盤付きのものなら、壁に貼り付ければバック、床に貼りつければ騎乗位といった、様々な体位でオナニーできる。
ちょっと煩わしく感じる電池交換や充電の手間もいらない。スイッチを誤ってオンにしてアタフタするハプニングが起こる心配もなく、安心して部屋にしまっておける。
何事も、シンプルなものが一番融通がきく。ディルドは、オモチャ界の究極のミニマリストなんだ。というわけで、次回よりディルドのレビューをお届けする。